建築の旅(2)

こんにちは。

スタッフの豊田です。

10月下旬となり、急に寒くなってきましたね。体調管理に気をつけたいです。

さて、

本日は、昨日に私が大阪府で最も好きな建築物である『梅田吸気塔』に訪れ、眺めていたことについてです。

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[所在地]大阪府大阪市北区曽根崎2-16

[竣工]1963

[構造・規模]S

[設計]村野・森建築設計事務所

まず、『梅田吸気塔』の完成が前回の東京オリンピックの前年の1963年であり、その時代の万博のクライマックスを迎える未来的なデザインの先駆者であるということがとても斬新ですよね。とても古い建物で、場所は日本であるのに対してこのプロポーションです。ただただ、驚きでしかないです。

『梅田吸気塔』の建設当時の新聞には「あふれる車の波は自由に、停滞なく地上をすべっていくことだろう」と報じられていたそうです。

地下では大勢の人々が行き交っているのに対して、地上には車という機械的なものしか通っていない。まさに、SFのような世界ですよね。

吸気塔の大きさから、地下にいる人の多さを象徴していますが、地上はSFの世界である。それに寄り沿って、メタリックな外観になっています。

地下の大勢の人々、地上の『吸気塔』である機械(建築物)、お互いがお互いを認知し得ないところもかなり面白いです。

『梅田吸気塔』は一般的な吸気塔の直線的な形ではなく、地下街からまるで生える木のように有機的な形をしていて、対照的に素材は無機質です。

そう。有機的なデザインと無機質な素材感を混ぜ合わせて、設計し、職人さんたちに建設して頂くやり方の設計者は『村野藤吾。』それは、もうこの吸気塔から村野さんらしさを存分に体感できますよね。贅沢なものです。

『梅田吸気塔』を眺めるのに、おすすめの場所は、阪急百貨店の隣にある、オフィスビルの阪急ビルです。15階に一般に開放された展望台があります。次におすすめの場所は、阪神百貨店側です。次に書いてある『大阪富国生命ビル』をバックに見れます。

ちなみに、梅田には木のようにデザインされた他の建物に、『大阪富国生命ビル』がありますね。

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フランスの建築家である、ドミニク・ペローが設計してます。2010年に完成した割と新しい建物であるがゆえに、ファザードのガラスには細部まで秀逸なデザインが施されています。

半世紀ほど離れた別々の建築家が設計したものが、梅田という場所で呼応してるのはとても素晴らしいと思います。

余談ですが、手塚治虫の漫画である『ブラックジャック』で、足が不自由な人が広島から大阪まで歩いて自分の限界を越えようとする話があるんですよ。その話の最後のゴールで、場面が変わるところがありますが、背景がなんとこの『梅田吸気塔』なのです。他にも色々な大阪を代表する建築があるのに吸気塔なのです。

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皆さんは「大阪」と言えば、これが一番好きだと言える建築はありますか?

万人受けするようなデザインのこれが好きだ。マイナーではあると思うがマニアックなデザインのこれが好きだ。これだけ「大阪」の建築が目まぐるしいスピードで発展していく中であるが故に、それはもう多岐に渡ると思いますが、『これだ。』というものがある人は、今、一度深掘りしてみてはいかがでしょうか。今度の休みに訪れてみて、ある程度、長い時間眺めたり、利用して体感してみてはいかがでしょうか。

新たな発見や感じること、色々なことを思い出すことがあると思います。建築に全然興味がない友人と行くのも新たな視点で、時には辛辣な意見も得られ想像力の幅が広がりそうで面白いと思います。

建築は生きています。必ず、無意識の中でも、体感した建築は自分の人生に足跡を残して行きます。

建築に視点を当てた時間を作ってみると、当たり前の生活が少し贅沢なものになると思います。

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豊田洋介

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