Bon appétit ! (ボナペティ!)

はじめてスタッフブログに登場します、設計の佐藤隆幸です。
よろしくお願いします。
今日は初めてなので、くらしとデザインのはなしをします。

なにごともできるだけ単純なほうがいいと言われます。なぜでしょうか。
「すっきり」が「気持ちいい」ということの現れだからです。
線を消し、下り壁を消し、エアコンを隠し、空間を単純にしつらえる。
家づくりはそのまま暮らしづくりにつながります。
わたしたちの仕事は家をつくることですが、
じつは、みなさんの大切な暮らしを作っていることなんですよね。
だからできるだけ気持ちよく暮らしていただきたい。

私の大好きな建築家の中村好文さんは
「人の暮らしを邪魔しないためのデザイン」だと仰っていました。
ならばデザインとは「引き算」であるべきなのではないかと考えるのです。

「引き算」のデザイン。それが生活を彩のあるものに変えていきます。
住宅建築は人が住んではじめて完成するものです。
できあがった家は物足りなく思えるかもしれません。
さあ、これからはお住まいになる方の出番です。
お気に入りの食器をならべたり素敵な絵を飾ってください。
そして気持ちよく暮らしてください。

IMG_3401

Bon appétit ! (ボナペティ!)

The following two tabs change content below.
佐藤隆幸

佐藤隆幸

美大で油絵を学んで、手伝いのつもりで入った設計事務所の先生が茶道の名人。茶室の真髄を目の当たりにして(驚愕して!)そのまま建築設計の道へ。 モネもフェルメールも等伯も、バウハウスも現代建築家の諸作品も、僕にとっては同じ地平にあります。 住宅建築で大切なことは、調和とバランス。内と外の関係性。日常と非日常をゆるやかに結びつけるための調和であり、私たちの暮らしが豊かなものになるために関係性をデザインすることは、とても重要なことなのです。 玄関へ向かう路地は、日常から非日常へ移行するハレの空間。リビングから見える緑や眺望は、何ものにも代えがたい生活の宝物です。 住宅設計に携わって30年余り。大分から大阪へやって参りました。休日に京都の古寺を歩くのが楽しみで、クラシックの古いレコードも楽しみのひとつ。根っからの活字人間なので 谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」がmilestoneです。
佐藤隆幸

最新記事 by 佐藤隆幸 (全て見る)